« 不思議な話 | トップページ | 風の音にぞおどろかれぬる(塗面に埃が付くからね) »

2004.11.25

朝日ソノラマは偉大であったのだ(完了形)

 思い起こせば、軍用機モデラーの制作意欲のうちの少なからぬ部分が、「航空戦史シリーズ」(新戦史シリーズも含む)によって励起されていたのであるという考え方はどうでしょうか。

 Blogモデラーの皆さんも結構読んでは萌え萌えては作りというパターンをなぞっているのではないでしょうか。

 ということでワタクシの本棚にある、わりと読み返しているものをリストアップしてみるアルよ。

 1.W・ヨーネン「ドイツ夜間防空戦」
 2.木俣滋郎「極北の海戦」
 3.チャールズ・ラム「雷撃」
 4.中山雅洋「北欧空戦史」
 5.大井篤「海上護衛戦」
 6.ハンス・U・ルーデル「急降下爆撃」
 7.日辻常雄「最後の飛行艇」
 8.K・ブールマン「シーハンター」
 9.W・フランク/B・ローゲ「海の狩人アトランティス」
10.P・シャンクロウド/A・ハンター「マルタ島攻防戦」

 この十冊ぐらいでしょうか…あ、ランク付けではないので念のため。

 文章として面白いのはやはり1.3.6.9でしょうか…やはり本人、それもヨーロッパの人が書いてるヤツはリアルだし、文章が綺麗で読んでいて楽しいです。
 6.は、ルーデル大佐の男気にメロメロですぞ!彼ほどの名パイロットでなかったら成り立ちませんよあの文体は
 また、1.は高校時代の私をガチッと虜にしてしまいまして、なけなしのバイト代で思わずレベルの1/32Bf110Gを買ってしまうほどでした。
 ただ、そのキットはDB605エンヂンを完成させただけで未だ押入れの中ですが

 9.も海洋冒険ドキュメントとして読むとおもしろさ爆発ですね。倉庫が押収した卵で一杯になる話とか、偵察機を大西洋のど真ん中で飛ばすエピソードとか、下駄履き萌えの方ならきっとAr196のマーキングを調べたくなりますよ。

 同じく当人が書いてる7.は日本的痛快さに満ちています。下駄履き機(飛行艇ですが)のすばらしさも横溢です。日本機モノから選ぶなら他にもあるかと思いますが、同じく日本物の5.も同様に、日本軍ネタの場合は戦略戦術のメインストリームからはずれた部分こそ面白いとと私は思います…日本の決戦思想に基づく戦いは早いうちから負け負けになってしまいますしね。

 2.4は北欧ネタとしてきわめて重要なのは80年代に日本でヒコーキ模型をやった人ならよくおわかりと思います。
 4.はブルーステルやモラン、グラジエーターを作る原動力として有名ですが、2のほうもレベルのFw200やHe115(マッチでも可)を制作したくなると言う点で危険な書物ともいえます(笑)

 3.10は地中海モノですね。3はアメリケンなムスタング野郎でさえ複葉萌えにしてしまう(実話)魔力のある名著です。地中海モノではW・ブリューア「降下目標シシリー島」も欲しいのですが古書店でも見あたりませんなあ。

 そして、アメ公のヒコーキがあまり好きでない私がTBF/TBMアヴェンジャーだけは結構買っているのは8.のせいだったり。

 いわゆるバトルオブブリテンモノとかフランス上空関連のがないのはやはりメインストリームを避ける性癖のなせる業かしら。残念ながら、クロステルマンの「空戦」「撃墜王」も持ってないのですよ。

 他にもっと面白いのもあるのでしょうが、入手困難なモノが多いのが残念ですね。
 「朝の読書」とかいう珍妙(←偏見)な活動をうちの職場でもやることになりまして、ドカンと30冊ぐらいの本を古書店つか主にブコフ(BookOffの短縮形)でチョイスしてきました。で、その中に「大空のサムライ」とともに「海上護衛戦」を含めて教室に置こうとしたのですが、土曜半日かけて神田を回っても発見できませんでしたよ。
 え?他にどんな本を買ったかって?ははは、内緒です。「マリみて」の最新巻を買ったりはしてませんよ?

 ともあれ、「急降下爆撃」を再刊してくれた学研M文庫と「ドイツ夜間防空戦」を改版してくれた光人社には、今後とも若者たちのモデラー転向を強力にプッシュすべくヤルゾヤルゾの敢闘精神で頑張っていただきたいと思うところでありまする。

 あ、ラインナップ充実とともに価格も下げる方向で

 追加:航空戦史シリーズではないですが、笹本祐一が大戦間の食い詰めブッシュパイロットを主人公(当然相棒は美少女)にした小説(タイトル忘れました)をソノラマから出してたと思うんですが、アレ今手に入らないですかねえ。
 ハンドレーページか何かの輸送機で象を運ぶ話とかが記憶に残ってて、もう一度読みたいモノです。
 ただ、これを読んだときに殊更レベルのキャメルとかエアのO/400を作りたいなどと思ったような記憶はありませんが

|

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/5066/2061444

この記事へのトラックバック一覧です: 朝日ソノラマは偉大であったのだ(完了形):

コメント

こんばんはー

「ドイツ夜間防空戦」

「北欧空戦史」

未だに読んでますよおおお
もー何十回読んだか判らない位読んでますううう
「極北の海戦」

ず~~~~~~っと探してるけど
見つからないですよおおお

最近は旧フジ出版の戦記物も再販されているので
嬉しいですねえええ


投稿者: しょぼんぬ (Nov 25, 2004 11:42:26 PM)

えびすサン、今晩はー
小説に造詣の深いえびすサンならではのネタですねえ。
ブックレビューは通勤電車の中で読む本を選ぶ時に凄く参考になるので助かりますです。
ソノラマじゃないけど『女王陛下のユリシーズ号』はいつ読んでも感動です。

投稿者: ドカ山 (Nov 26, 2004 12:59:53 AM)

 しょぼんぬ様、ドカ山さまこんにちはー。
 コメントどうもありがとうございます。

 ソノラマ以外にも良い本いっぱいあるんですが、今回はソノラマに限定してみましたです^^;

「ドイツ夜間防空戦」を読むと、ヨーロッパ戦線の空の戦いはテクノロジーの競争であったことがよく分かりますよね。
 初めて読んだとき、ヨーネン少尉25歳で飛行隊長ってすげえなあと思ったものですよ。

 ドカ山様、実は早川NV文庫はほとんど持ってます。
 老父と二人して集めてもう十数年になりますかねえ。「ユリシーズ号」は作品訳出ともにトップクラスですね。もちろん学級文庫に加えました(笑)

 ただ、私はフォレスターの「駆逐艦キーリング」のほうが僅差で好みかもデス

 いずれ他の出版社の本も語りたいですね。他にもお勧め本ありましたらご紹介くださいませませ

 あ、笹本祐一の航空小説はネットで検索してみたら「大西洋の亡霊」というタイトルでした。amazonでは品切れでございましたよ(´・ω・`)ショボーン

投稿者: えびすどん (Nov 26, 2004 12:15:15 PM)

コメントを書く