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2011年10月28日 (金)

LITTLE LIES

今回より連載するこの稿では、現代でも使用される極めて特徴的な単語について、言語学的かつ考古学的な見地から考察し、解説を試みることにしたい。

早速、第1回目のワードを紹介する。

ドエマー

主に、極度の被虐的な状態にあって、喜悦を感じる性向を持つ人のことを指す。個人の称号として用いられることもある。複数形ドエマーズ。
マゾヒストの頭文字Mに由来しており、さらにその傾向が強い場合によく使用されている。マゾヒストについては、解説が多いため個別の項目を参照されたい。
この言葉の起源は意外に古く、約400年ほど前にさかのぼる。16世紀ごろの英国の軍人・造船技師であったジッパという人物が、この称号を名乗ったのが最初とされている。現在では軍人としてよりも、「愛の伝道師」として知られているが、彼については後述する。
この根拠となったのは、知人から彼あてに、この称号を贈る旨の書簡が存在し、さらにその直後に書かれた彼の日誌に、それを受けてドエマーを襲名するとの記述が見られたことであり、この言葉に関する最古の記録とするのが、現在の定説である。
なお、その書簡を送った人物については、セビリアに本拠を置く生産者集団に属する造船技師で、その組織の代表者であったらしいということ以外、今のところ詳細は不明である。ジッパは一時期スペインに所属していたことがあり、また同業でもあるので、知り合う機会もあったであろう。
また、その書簡では同時に箆鮒という人物にもこの称号を贈っているが、こちらは名乗った形跡が無い。理由についても、史料がないので不明である。

さて、このテーマでは全2回を予定している。次回は、語源となったジッパという人物について詳述する。

written by Kenneth Keptor (2011.10.27)

BGM : Bridge Of Destiny 2009 / ARCH ENEMY

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コメント

最初だけ見て、
何か難しい内容の記事かと思いきや・・・
これはもう次回に期待せざるを得ませんです。

投稿: ヘラブナ | 2011年10月30日 (日) 午前 12時13分

箆鮒さま
続き掲載しました。

投稿: KK | 2011年10月30日 (日) 午前 09時56分

この記事へのコメントは終了しました。

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